Hon-Aizome

-本藍染とは-

 

当工房の「天然灰汁発酵建て」の本藍染は、菌の発酵のおかげで染めることができる、世界でも珍しい「生きている染料」です。
藍師と呼ばれる伝統技法を継承する職人が、植物の蓼藍を発酵させてつくる「すくも」、木の灰と水からつくる「灰汁」、「日本酒」、「ふすま」など天然の材料で仕込み、菌を育てて染液をつくります。
これを「藍建て」といいます。
江戸時代からの伝統技法を守り、化学染料や化学薬品は一切使用しません。

私どもの藍は生きています。
藍建てをして無事に生まれてから毎日世話をして、健康状態をチェックし、大切に育てています。
使用したすくもや灰汁、藍建ての時の状態やその後の働き具合等で、一甕ひと甕色合いなどの違いがあり、個性が有るというか、本当に子どものような存在です。
ですので、私たちはふつう、藍のことを話すときは「藍ちゃん」や「この子は・・・」などと呼んでいます。

生きているので仕事量(染める量)の調整も大事です。
働かせ過ぎて疲れ切ってしまうと調子を崩してしまい、きれいな色が出ないどころか、染められなくなってしまいます。
ですから決して人間の都合には合わせません。
手間ひまがかかる割に、たくさん染めることができません。
また、ろうけつ染めや糊染めなどは行っておらず、絞り染めのみです。
それは藍ちゃんたちの健康のため、できるだけ余分なものは入れたくないという考えと、絞り染めだからできる染み込みやにじみが、本藍染の色合いのすべてを表現できると思っているからです。

大変なことが多いですが、それでも本藍染を続けてこられたのは、素材や求める色、藍ちゃんたちの具合から、どの子で、どのように染めるかを考え、思った以上に染めができたときはとてもうれしく、また、藍ちゃんと力を合わせて染めができるというところに
楽しさと面白さを感じるからでしょうか。